お知らせ
館長 奥村達夫から退任のごあいさつ
退任のご挨拶
就任以来10年、ここに館長兼芸術監督を退任することといたしました。
この間、常に公立ホールがやるべきことは何かを自身に問いかけても来ました。その中で特に難しいと感じたのは地域の皆さまが、一緒に交じり合い、地域の課題を、文化芸術を使って解決するための活動です。
このためにも誰もが気軽に参加できる場所を作ること、例えば、このホールが地域文化のローカルハブ的な拠点として、市民活動や人がオープンかつ気軽に行き来できるところに。振り返って「サロン」のような施設「リビング」のような居場所を作る試行錯誤の日々だったようにも思えます。
市民とのパラダイムシフトによって、ソーシャルキャピタルを新たに創り出し、誰もが認められる社会包摂が進む持続可能な、例えばコスモホールが文化のローカルハブ的な拠点として、市民活動や人がオープンかつ気軽に行き来できる場所に、そんな活用を求めての試行錯誤の日々でもありました。
文化芸術は、福祉、教育、医療、保健、観光、産業など幅広い社会問題を解決するための触媒、つまり「社会的価値材」と位置付けられます。これからどう進化(深化)するかは見届けられませんが、新たな公立ホールのグランドデザインにこれ迄を役立てていただければ幸いです。
結びに、皆さまのご健勝とご多幸をお祈り申し上げ退任のご挨拶とさせていただきます。長い間、本当にありがとうございました。
令和7年3月吉日
一般財団法人 佐久市文化事業団
館長(兼)芸術監督 奥村達夫